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中世の物語

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平安時代の雅から一変武士の社会へと
変わった時代。妖怪のお話や武士や
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じゃぬめり伝説「岩手県民話」

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むかし、むかし、岩手県の石鳥谷(いしどりや)の光勝寺というところに恐ろしい大蛇がおりまして、
その住職がとても可愛がっていた童子を食べてしまいました。

じゃぬめり伝説「岩手県民話」

住職は童子を失ってとても悲しみ、そして怒り、
大蛇調伏の祈祷を七日間一心に行いました。

すると、大蛇の化身が人間の姿となって現れ、
寺の繁盛を約束するので勘弁してほしいと訴えました。

しかし住職は、
「なにもいらない。童子を返してくれ!」
と涙ながらに訴えます。
どうすることもできない大蛇は、しおしおと引き下がることしかできませんでした。

そして、祈祷七日目の夜に、ひどい嵐がやってきました。
光勝寺の大蛇はいたたまれず、伴侶の雌蛇とともに池を出て、北上川を流れていきます。

しかし、住職の法の呪縛を受けてしまった雄蛇は、間違って黒岩の里に流れ着いてしまいました。

離ればなれになった雌蛇は無事かどうかが気になり、川上の方を向くと、
雄蛇はたちまち一つの石と化してしまいました。

この石を、人は蛇石と名付けました。
その岩は、ちょうど蛇が後ろを振り返ったままの形をしています。

ここの川下には淵があってよく逆波が立ち、また蛇石も舟が往き来するのに邪魔なので、
昔から舟の難所だったと言われているのだそうです。


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