» 三貴子「古事記 -712年献上 作者:太安万侶 -」

古事記

古事記

古事記は存在する日本最古の歴史書。
上巻は日本神話、中巻は神武天皇から
応神天皇までの記事、下巻は仁徳天皇
から推古天皇までの記事が収られます。

三貴子「古事記 -712年献上 作者:太安万侶 -」

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黄泉の国から逃げ帰った伊邪那岐(イザナギ)は、「我はなんとも穢れた国に行ってしまった」と申されて筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原(宮崎県宮崎市阿波岐原町の日が良くあたり緑が生い茂る清らかな川)で禊ぎを行います。
その時に身につけていたもの全てを投げ捨てられました。

初めに手に持っていた杖を投げ捨てると水辺に突き刺さり、災いを避けの神が成されます。次に身に着けていた帯びを投げるとみるみるうちに伸びて道之長乳歯神と申します道の神が成されます。

その他にも腰に着けていた袋から時量師神(きはかしのかみ)、衣から和豆良比能宇斯能神(わづらひのうしのかみ)、袴から道俣神(みちまたのかみ)、冠から飽咋之宇斯能神(あきぐひのうしのかみ)、左手の腕輪から奥疎神(おきざかるのかみ)、奥津那芸佐毘古神(おくつなぎさびこのかみ)、奥津甲斐弁羅神(おきつかひべらのかみ)の3柱の神様が右手の腕輪から辺疎神(へざかるのかみ)、辺津那芸佐毘古神(へつなぎさびこのかみ)、辺津甲斐弁羅神(へつかひべらのかみ)の3柱の神が成されます。

この時成された12柱の神は、黄泉の国からの罪や穢れを飲み込み川に流して海に運び清められます。
裸になった伊邪那岐は、川の流れをじっくりと眺めて「上流は流れが速い。下流は流れが弱い」とおっしゃると川の中流に潜られました。

この時に伊邪那岐の穢れから禍津日神(まがつひのかみ)と大禍津日神(おほまがつひのかみ)と申します災いを起こす神が成されます。
その穢を清めようと直毘神(なおびのかみ)、大直毘神(おほなおびのかみ)、伊豆能売(いづのめ)という災いを治める神が成されます。
次に伊邪那岐は川の深くに潜られ体を清めます。

すると、底津綿津見神(そこつわたつみのかみ)、底筒之男神(そこつつのをのかみ)と申します神が成されました。
川の中ほどで体を清めますと中津綿津見神(なかつわたつみ)、中筒之男神(なかつつのをのかみ)と申します神が成されました。
次に水面で体を清めますと上津綿津見神(うわつわたつみ)、上筒之男神(うわつつのをのかみ)と申します神が成されました。
川の中で成された神々は、海や川を守る神となりまた、海や川に関わる人々の祖先となります。

禊ぎの終わりに伊邪那岐は、左目を洗われます。すると、世界中を清らかな光であまねく照らす女神、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が気高く成されました。
次に右目を洗われますと、静かな光を発しながら月読命(つくよみのみこと)が成されます。
最後に鼻を洗われますと、猛々しく須佐之男命(すさのおのみこと)が飛び出るように成されました。
国生み

伊邪那岐は、この上なく喜ばれて「我は数多の子を産んできたが、その最後に天照、月読、須佐之男という貴い子を産むことが出来た」と高らかにおっしゃられます。
伊邪那岐は首にかけていた御倉板挙之神(ミクラタナノカミ)という玉で出来た首飾りを手に取り天照大御神に手渡すと「汝は太陽神として、高天原を治めよ」と申し付けます。
次に月読命に「汝は夜の食国を知らせ」と申し付けられます。
最後に須佐之男命に「汝は海原を治めよ」と申し付けられます。

天照大御神は高天原をお治めになり、月読命は夜の世界を治められましたが須佐之男命だけは伊邪那岐の申し付けに背きます。
髭が胸に届くまで伸びるまで来る日も来る日も泣き喚き過ごされました。

その泣く有様は凄まじく、青々と茂った山をからし、海は荒れ狂い、川はひあがってしまいました。
そのため荒神が現れて、暴れまわります。荒神たちが暴れる様子はまるで蝿の群れが満ちあふれるようで様々な災いを起こしました。
その様子に耐えかねた伊邪那岐は「なぜ、汝は海原を治めずにいつまでも泣くのか?」と厳しい口調で問いただします。

須佐之男命は「私は、亡き母伊邪那美(いざなみ)がおられる黄泉の国がこいしくて泣いています」と答えます。
伊邪那岐は激怒されて須佐之男命に言い渡します「ならば、汝はこの国にいてはならぬ」そう申されると須佐之男命を追放されます。

伊邪那岐自らも淡海多賀(滋賀県犬上郡多賀町)にお姿を隠されたのでした。
伊邪那岐と伊邪那美が産んだ神達は、さらに多くの神々を産みます。そして、彼らの産んだ大八洲(日本列島)を舞台に神々は様々なご活躍をされます。

<<国生み-黄泉の国- || 天照大御神と須佐之男の誓約>>


「三貴子」登場人物

<伊邪那岐命>
神世七代の最後に生まれた男神。日本の国々や天地の神を伊邪那美と共にお産みになった。
<天照大御神>
皇室の祖神で、日本民族の総氏神。太陽神として高天原を治める。
<月読命>
夜を統べる神。月の神様として夜の国を治める。
<須佐之男命>
伊邪那岐により海原の世界を治めるように命じられる。

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