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古代の物語

古代の物語

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大江山鬼退治-大江山-

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源頼光一行は、翁に案内されるままに峠をこえ、谷をこえ洞窟に入って行きます。その洞窟の中は非常に険しいのですが、翁の足が止まる事は無く源頼光たちは引き離されないようについて行きました。

やがて明るい所に出ると、翁は姿を消していました。一行がそれでも先へ進んでいくと、少し歩いた所で老婆が血のべっとりと付いた布を洗っているのを見つけました。源頼光は「鬼の配下が変化したか」と疑います。しかし、老婆は一行を見つけるなり「ここは鬼の里です。早く御逃げなさい!」と忠告をしてきました。

源頼光はその鬼を退治に来たことを話すと老婆は自分は元は貴族の妻であったが鬼の神通力で死ぬことも許されずに下働きをさせられているのだと涙を流して身の上を語り出しました。源頼光は老婆に鬼の根城を聞くと、老婆の元を後にします。

鬼たちの根城に着くと頼光は「道に迷って困っているから一晩泊めてくれないか?」と鬼たちに問いかけました。すると鬼たちは一行を山伏と思い込み根城へと通しました。
その夜の宴の席で鬼たちは、源頼光一行に女の血を絞った酒やら女の肉やらを進めます。一行は鬼に怪しまれぬようにと進められるままそれらを口にしました。

酒呑童子

そうしていると稚児の姿をした酒呑童子が現れました。傍らには茨木童子、その周りに酒呑童子の四天王である熊童子、虎熊童子、星熊童子、金熊童子がいます。

源頼光はすかさず翁から貰った神便鬼毒酒(神通力をなくす酒)を注ぎに向かいました。酒呑童子は酌をする源頼光をじっと見つめて「お前は何処かで見たことがある」と疑いましたが、源頼光の注ぐ酒を口にする度にそのような事はどうでも良くなってしまいました。

気分をよくした酒呑童子は自分が鬼になってからの身の上を語りはじめました。
「最初は比叡山に住んでいたのだが、伝教大師が延暦寺を建てて結界を張ってしまったので居れなくなって九州の英彦山に移った。その後伯耆大山・白山・立山・富士山と移り、最後はこの山に移ってきたのだ。最近は伝教大師のような強力な術者がいないので都に繰り出して楽しんでいる」

酒が回った酒呑童子は、寝室へと向かいました。他の鬼たちも酒に酔い潰れています。
源頼光は頼光四天王たちに鬼を皆殺しにすることを命じると酒呑童子の寝室へ忍び込みました。酒呑童子は神通力を失い稚児の姿から巨大な鬼の姿になっていました。

頼光は源氏の宝刀髭切を抜き放つと酒呑童子の首をはねます。しかし、首だけになっても童子は源頼光の頭に喰らいつきました。しばらく喰いついて離さなかった童子でしたが、翁から貰った星兜を噛み砕く事が出来ず最後には「鬼は横道などせぬものを(鬼はだまし討ちなどしないものを)」と悲痛の叫びをあげて力尽きました。

酔いつぶれた鬼を殺すのは容易く、鬼たちは次々と退治されていきました。その中でも茨木童子は手強く、酒呑童子が死んでのちも渡辺綱と戦い続けていました。しかしそんな茨木童子も酒呑童子の首を持った源頼光の姿を見るやいないや逃げ出します。そうして茨木童子を除き全ての鬼は源頼光一行の手によって殺されました。

鬼どもを退治した後は坂田公時が酒呑童子の首を担ぎ、他の鬼を手早く火葬するとさらわれた姫たちを救出して山を下りました。途中老婆がいた川に差し掛かると血の付いた布をもった人骨が転がっていました。
帰路につく一行が老ノ坂に差し掛かった時、「このような不浄なものを都に持ち込むでない」と地蔵尊に忠告されました。そのため酒呑童子の首はその場で埋葬されました。

その後酒呑童子は自らの過ちを悔い改めて神通力を正しく使い、首から上の病を治す大明神となって人々を救ったということです。

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「大江山鬼退治-大江山-」登場人物

<源頼光>
初代摂津源氏で藤原道長の側近であり酒呑童子や鬼蜘蛛などを退治した人物
<酒呑童子>
大江山に巣食う鬼の大将
<渡辺綱>
頼光四天王の一人。四天王の中で最も若いが筆頭
<碓井貞光>
頼光四天王の一人。四天王の中で最年長
<坂田金時>
頼光四天王の一人。幼少期は金太郎というなで足立山に住んでいた
<卜部季武>
頼光四天王の一人。糸で下げた針をも射ることができる弓の名人

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