» 天照大御神と須佐之男の誓約「古事記 -712年献上 作者:太安万侶 -」

古事記

古事記

古事記は存在する日本最古の歴史書。
上巻は日本神話、中巻は神武天皇から
応神天皇までの記事、下巻は仁徳天皇
から推古天皇までの記事が収られます。

天照大御神と須佐之男の誓約「古事記 -712年献上 作者:太安万侶 -」

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青山は枯れ、川を干やがらせてもなお泣き続ける須佐之男(スサノオ)。まだ見ぬ母に憧れを抱きながら暴れるわが子を伊邪那岐(いざなぎ)は追放する。
真子を追放した伊邪那岐は、多賀(滋賀県近江)の地に降り立ち身ひっそりと身を隠す。須佐之男は母のいる黄泉の国に向かう。父が汚らわしいという世界へ下る。

須佐之男は、姉神の天照大御神(アマテラス)に最後の別れを伝えてから黄泉の国へと下る事になされます。
慌ただしく高天原に上りゆく。その様子は凄まじく地上の川や山は轟音を鳴らし地上波激しく揺すぶられます。

その様子を見た天照大御神は、高天原に攻め入るつもりだと危ぶみます。そして、直ちに美しく結ばれた髪を解き、角髪(男の髪型)に束ねます。髪の左右や両腕には八尺の勾玉の五百箇のみすまるの珠をつけ、背と脇にはびっしりと束ねた弓を持たれて、腕には弓を音高く射る防具をつけられました。

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その出で立ちは戦に向かう威厳に満ちた男性の姿になられておりました。硬い地面を踏み入れ、泡雪のような土を蹴散らすと弟に向かって勇ましく叫ばれます。「なぜ、そのように荒ぶり上がってきたのか?」すると須佐之男は「私には邪心はありません。私は母である伊邪那美(いざなみ)のいる黄泉の国に下ります。お別れを告げる為に登ってきたのです。」と答え母が恋しく泣きわめいた日々のこと、父に追放されたなどこれまでの経緯をお伝えした。

天照大御神は、「然らば、汝に邪心が無いことをどう証明するのか」と鋭い口調で問われます。須佐之男は誓約(占い)によって証明しようと提案され天照大御神も承諾されます。
二神は天の安河を挟み向かい合われます。川の流れる音のみが響き渡り沈黙の中で天照大御神は、須佐之男から10握りもある太刀を受け取るとその太刀を噛み砕き息を吐き出します。鉄の交じる息はキラキラとした霧となりそこから多紀理毘売命 (タキリビメ)、市杵島姫命(イチキシマヒメ)、多岐都姫(タギツヒメ)という3柱の女神がなさらます。

次に天照大御神は、須佐之男に八尺の勾玉の五百箇のみすまるの珠をお渡しになると須佐之男は、それを噛み砕き息を吐き出すと霧となりそこから天忍穂耳(アメノオシホミミ)、天之日矛(アメノホヒ)、天津彦根(アマツヒコネ)、活津日子(イクツヒコネ)、熊野櫲樟日(クマノクスビ)という雄々しい男神がなされます。

すると須佐之男は嬉々として「いかがでしょう姉上。我が心に邪心が無い証として私の剣からは優しい女神が産まれた。この占いは私の勝ちです」と宣言されます。須佐之男は、その勢いそのままに暴れ狂います。
田の水路を埋めたて、大御神が新殻を召し上がる大嘗祭の御殿に糞をまき散らした。天照大御神は須佐之男の酷い行いを咎めずそれどころか「あの便のように見えるのは弟が酒に酔い吐き出したものでしょう。また、田を耕すためにほりかえしたのでしょう」と須佐之男を庇いました。

けれども須佐之男の荒業は収まらず激しさをます一方です。天照大御神が聖なる機織屋においでになって神衣を織らせていた時の事でした。にわかに、その屋根を須佐之男が打ち破りました。そして、皮を剥ぎとった血だらけの馬をその裂け目から投げ込んだ。これに怯えた機織り女が機織りの道具梭で陰部を突き刺し死んでしまいます。

天照大御神が神馬を見つめるとその馬は天斑駒という高天原に使えるものでした。この須佐之男の振る舞いを体感して天照大御神は恐れを成して天岩戸を開きそこに篭られてしまいました。日の神を失った高天原は暗黒の世界が果てしなく続いた。すると神々は喚きたてて大きな神蝿がたかるような騒がしさが瞬く間に広がり災という災いが一斉に起こった。

困り果てた八百万の神々が高天原の安の河原に集まり集まって、知性の神の思兼神(オモイカネ)に思案させた。


<<国生み-三貴神- || 天岩戸>>

「天照大御神と須佐之男の誓約」登場人物

<天照大御神>
皇室の祖神で、日本民族の総氏神。太陽神として高天原を治める。
<須佐之男命>
伊邪那岐により海原の世界の統治を命じられるが母のいる黄泉国へ行きたいと泣き喚く

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