» 久慈郡之条 賀毘礼(かびれ)の高峰(御岩神社の由来)「常陸国風土記」

日本神話

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久慈郡之条 賀毘礼(かびれ)の高峰(御岩神社の由来)「常陸国風土記」

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薩都の里(常陸太田市里野宮)から見て東の大きな山を、里の人は「賀毘礼(かびれ)の高峰」と呼んでいる。
ここには、立速男(たちはやを)命という天つ神が鎮まっている。またの名を、速経和気(はやふわけ)命という。

元は高天原から天降り、松沢という地にある松の木に鎮座していた。
この神の祟りは大変厳しく、ある者がその木に向かって用をたそうものなら災いをなし、病気にさせたという。

おかげで近隣の民は常に祟りに悩まされていた。
困り果てた民は朝廷に助けを求めたところ、片岡大連という者が遣わされた。

片岡大連は神を奉斎し、うやうやしく上申した。
「今おいでになるこの地は百姓の家が近く、朝夜とも穢れております。神のおいでになる処にはふさわしくありません。どうか高い山の清らかな場所に避けてお移りください。」
御岩神社

神はその提案を聞き入れて、ついに賀毘礼(かびれ)の高峰に遷座することとなった。

その社(御岩神社)は石垣に囲まれており、境内には片岡大連の一族が非常に多く居を構えている。
また、ここではさまざまな品物・弓・矛・釜・器の類が、みな石となって遺っている。
この峰の上を飛ぶ鳥はなく、どんな鳥も急に避けるほどの霊験あらたかな神域で、それは今でも変わることはない。


「久慈郡之条 かびれの高峰(御岩神社の由来)」登場人物

<立速男(たちはやを)命>
松の木に鎮まっていた神。祟りが厳しく、近隣の百姓を悩ませていた。

<片岡大連>
朝廷から遣わされた役人。立速男(たちはやを)命を奉斎し、賀毘礼(かびれ)の高峰に遷座するよう申告した。

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