» 鳥海山の手長足長「山形県・秋田県民話」

古代の物語

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鳥海山の手長足長「山形県・秋田県民話」

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昔、出羽国(現在の山形県・秋田県)の鳥海山に手長足長という二人一組の妖怪がいた。
手長は腕が、足長は脚が人の二倍もある妖怪で、麓の村で子供をさらったり、田畑を荒らしたり、あるいは人を食らっていたという。
村の衆は、鳥海山の大物忌神(現・鳥海山大物忌神社)に助けを求めた。
すると、神様は三本足の烏を遣わした。
その烏は、手長足長が山の頂にいる時には、「むや」と鳴き、
村に降りてきた時には「うや」と鳴いて知らせてくれた。
村の衆は、「むや」と鳴いている時には外で働き、「うや」と鳴いている時には家に逃げてじっとした。

それでも妖怪は悪事は収まることがなく、人々は困り果てた。
貞観6年、京都から慈覚大師が旅の途中にこの地を訪ねてきた。
村の衆は大師に事の事情を話したところ、大師は村人を助けるため、三崎山に護摩壇をつくり、不動明王像を置いた。
そして、百日間祈祷を続けたところ、満願の日、不動尊の目から凄まじい閃光が走った。
鳥海山めがけてまっすぐ飛び、その頂きを貫き、手長足長もろとも木っ端微塵に吹き飛ばした。
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はじけ飛んだ鳥海山の頂は、日本海に落ちて島となった。
後に飛島という。
村の衆は安心して外で働けるようになり、付近にあった関所を以来「有耶無耶(うやむや)の関」と呼ぶようになったという。


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