» 賀茂忠行、道を子保憲に伝ふる語「今昔物語集」

古代の物語

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賀茂忠行、道を子保憲に伝ふる語「今昔物語集」

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今となっては昔のことになります。
賀茂忠行という陰陽師がいました。
賀茂忠行は、
「昔も今も彼より勝る陰陽師は他にはいない」
と言われるほど優秀な陰陽師で、あちこちからお呼びがかかるほどでした。

さて、そんなある日のことです。
忠行が仕事に行こうとすると、息子の賀茂保憲が、自分も連れていくようにせがみました。

仕方なく、保憲を連れて「祓え」に向かいますと、保憲は忠行が仕事の間とても大人しく父が仕事をするのを眺めていました。

そうして、帰りの牛車でのことです。
「お父様」
と保憲が呼びます。
「祓えの場所で私が見ていたら、恐ろしい姿形をした人のようで人ではない者達が二、三十人集まってきて、お供えの物を食べたあと、作って置いてあった船や牛車や馬などに乗ってばらばらに帰りました。あれは一体何だったのでしょうか」
と聞いてきたのです。

忠行は、とても驚きました。
賀茂忠行、道を子保憲に伝ふる語「今昔物語集」
自分も優秀な陰陽師としての自覚がありましたが、鬼を見たり祓えをしたりする能力は、何年も何年も修行をし、ようやく出来るようになったことなのです。

修行もなしに、鬼を幼い時から見れるとは、と忠行は感動し、保憲が将来立派な陰陽師になるだろうと確信しました。

忠行は、保憲を弟子にすると自分の知る全ての知識を全て保憲に教えたのでした。
そうして、保憲は親の期待に背くことなく、立派な陰陽師になることが出来たのでした・・・。


賀茂忠行、道を子保憲に伝ふる語「今昔物語集」登場人物

<賀茂忠行>
平安時代の陰陽師。

<保憲>
平安時代の陰陽師、忠行の息子。

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