» 酒楽の歌「古事記 -712年献上 作者:太安万侶 -」

古事記

古事記

古事記は存在する日本最古の歴史書。
上巻は日本神話、中巻は神武天皇から
応神天皇までの記事、下巻は仁徳天皇
から推古天皇までの記事が収られます。

酒楽の歌「古事記 -712年献上 作者:太安万侶 -」

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皇子が禊を終えて宮へ帰ると、母君の息長帯日売(おきながたらしひめ)が、帰りを待ち造っておいた祝いの酒を献上した。
その時に母君は、

 この御酒(みき)は 我が御酒ならず
 酒(くし)の司(かみ) 常世(とこよ)に坐(いま)す
 石立(いはた)たす 少名御神(すくなみかみ)の 
 神寿(かむほ)き 寿き狂ほし
 豊寿(とよほ)き 寿き廻(もと)ほし
 献(まつ)り来し 御酒ぞ
 乾(あ)さず飲(を)せ ささ

 (このお酒はわたくしのお酒ではございません。
 お神酒の長官、常世の国においでになる
 岩になって立っていらっしゃる少彦名様が
 言祝ぎ踊り祝い狂われ
 栄え言祝ぎ祝い舞い回りて
 献上して来たお酒なのですよ
 盃を乾かさずに召しあがれ さあさあ)

こう歌い、酒を献上した。その時に武内宿禰(たけしうちのすくね)が皇子のためにこう答えた。
酒楽の歌
 この御酒(みき)を 醸(か)みけむ人は
 その鼓(つづみ) 臼に立てて
 歌ひつつ 醸みけれかも
 舞ひつつ 醸みけれかも
 この御酒の 御酒の あやに うた楽し ささ

 (このお酒を釀造した人は
 その太鼓を臼に使って
 歌いながら作った故か
 舞いながら作った故か
 この御酒の この御酒の
 なんとも楽しいことよ さあさあ)

これは酒楽(さかくら)の歌と呼ばれる。

足仲彦天皇(たらしなかつひこのすめらみこと)の御年は五十二歳、壬戌(みずのえいぬ)の年の六月十一日にお隠れになった。天皇の御陵は河内の恵賀(えが)の長江にある。
また、皇后は御年百歳でお隠れになった。皇后は、狭城(さき)の楯列(たたなみ)の御陵に葬られた。

<<気比大神 || 品陀和気命>>


「物語のタイトル」登場人物

<品陀和気命(ほむだわけのみこと)>
息長帯日売(神功皇后)の皇子。のちの応神天皇。

<神功皇后>
足仲彦天皇(仲哀天皇)の后で応神天皇の母親。百歳にて崩御。

<武内宿禰>
時の大臣で伝説的な忠臣。応神天皇即位後も仕えることとなる。

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