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日本神話

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鬼の窟(鬼の求婚と大山津見神)「宮崎県民話」

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昔々まだ天孫 邇邇芸命と木花咲耶姫が出会われる少し前、神話の時代のお話です。
日向国西都原(今の宮崎県成都市)にはたいそう力自慢の鬼が住んでいました。

鬼はその力を使って自分の思うままに暮らしていたのですがどうしても叶わぬ願いがありました。
その願いとは嫁を取ることです。

ある日、鬼は桜の花のように可憐な姫を見つけて一目惚れをしました。
その姫は木花咲耶姫といい大いなる山の神である大山津見神の娘でした。

鬼は木花咲耶姫をどうしても自分の嫁にしたい、しかし見るからに恐ろしい自分の姿を川に映しながらどうすれば、あの美しい姫を嫁に出来るかと考えていました。

色々と考えたもののいい考えが浮かばず、
姫の父である大山津見神を訪ねて姫を嫁にもらえるようにお願いする事にしました。

鬼は
「どうぞ、木花咲耶姫様を私の嫁に下さい。」
っと懇願しました。

大山津見神は恐ろしい鬼の姿を見て困り果てました。
何しろ、恐ろしい鬼に可愛い娘をやりたくない、しかし相手は力自慢の恐ろしい鬼・・・

大山津見神は鬼に言います。
「よしわかった。明朝までに立派な窟(いわや)を建てよ。さすれば、木花咲耶姫を嫁にやろう。」

それを聞いた鬼は喜び勇んで窟を作り始めました。

力自慢の鬼は難なく一晩掛からずに立派な岩屋を建ててしまいました。
ほっと安心した鬼はうつらうつらと眠ってしまいました。
鬼の窟01
そこに心配になって様子を見に来た大山津見神が現れました。

大山津見神は驚きました。
既に立派な窟が完成しているのですから・・・

大山津見神は娘を鬼などにやりたくないという気持ちからある考えが浮かびました。

夜が明ける頃、鬼は目を覚まして驚きました。
しっかりとこしらえたはずの窟の岩が一枚抜けてしまっていたのです。

鬼が驚いていると大山津見神がやって来ました。
「岩の抜けた窟では木花咲耶姫を嫁にやることはできぬ」
っと求婚を断ってしましました。

実は鬼が寝ている間に大山津見神が一枚の岩を抜き取り遠くへ放り投げてしまったのです。
その窟は鬼の窟古墳として現在も残っており大山津見神が放り投げてしまって抜けた部分も残っているそうです。

放り投げた岩は宮崎県成都市にある石貫神社に落ちて参道の入口にはその石が据えられています。


「 鬼の窟(鬼の求婚と大山津見神)」登場人物

<鬼>
力自慢で自分の思うままに生活をしてきた。

<木花咲耶姫>
大山津見神の娘で桜の花が咲くように美しい姫。

<大山津見神>
大いなる山の神。

お話の評価

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