» 黒姫伝説-大沼池の黒龍-「長野県民話」

中世の物語

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黒姫伝説-大沼池の黒龍-「長野県民話」

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昔々、北信濃にある中野鴨ヶ岳の小館城に高梨摂津守政盛というお殿様がおりました。春のある日、政盛は多くの家来を引き連れて東山で花見を催しました。
政盛には、黒姫という大層美しい姫君がおり、政盛はその姫の酌で盃を傾けています。するとどこからか小さな白蛇がひょっこりと現れました。

政盛は、「黒姫、白蛇も盃が欲しいようだ。酌をしてやるがよい。」と戯れた様子で姫に申し付けると姫は恐れる事も無く白蛇の前に杯を持っていきます。
白蛇は、盃の酒を美味そうに飲み干すと黒姫の顔をじっと見つめています。直ぐに白蛇は姿を消します。

その夜、何やら気配を感じて芽を覚ますと枕元に狩衣姿の若者が座り語ります。「私は昼間姫君に盃を頂いたものです。どうか、あなた様を妻に迎えたい」
大沼池の黒龍-姫の杯-

「そのような事は父に話して頂けねば困ります」と姫が答えると「承知いたしました。では、明日あらためてうかがいます。」と言い残して姿をけしました。
数日後、若者は政盛を尋ねて黒姫を娶りたいと申し出ます。若者の物腰は柔らかで非の打ち所がありません。政盛は、若者に身分を尋ねると若者は「私は志賀山の大沼池の主の黒龍です。花見の宴で姫君に盃を頂いて以来姫君の事がどうしても忘れられないのです。」

若者は続けていい申します。「姫をさらうのはたやすいことですが、それでは道理に反するので、こうして伺いに参りました。黒姫をぜひ妻に貰いたいのです。」
政盛は、驚き「おまえのような化物に可愛い娘をやることはできん!帰れ。」と若者を追い返してしまいました。

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